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01AI駆動開発勉強会 福岡
ぷらすけ

非エンジニアが、"AI社員"を11人雇って
会社の業務を回している話

ひでとはぐくみプラス
自己紹介
ひでと

ひでと

早稲田大学 卒業 / はぐくみプラス(D2C通販)

マーケター販促・企画 フルフィルメント発注・在庫・出荷 社内システム・AI推進いま、ここ

販促も、出荷も、全部やってきた非エンジニア
だから、"現場のどこが大変か"がわかります。

02会社紹介
はぐくみプラス

— こころに、叶う —

妊活・妊娠・育児から、スキンケア・ヘアケアまで。
女性のライフステージに寄り添う自社ブランドを、D2C通販で全国へ。

coconeanone babykonomeWellneOfflat
03はじめに

Claude Code、最高ですよね。僕も、めちゃくちゃ使ってます。

📊5分データ出し
📄10分資料作り
🤖自分でRPA的な仕組みも

個人としては、正直——無敵になった気がした

04だから、会社に広めたくて

「みんなも使おう!」と、Claude Code勉強会を開いた。

📢 勉強会を開催 資料も気合いで作った 実際に触ってもらった

その日は、みんな楽しそうに触ってくれた。

05ところが

その日は、みんな使った。
でも——1週間後。

06結果

使う人は、使う。
使わない人は、使わない。

一部の人は速くなった。でも、会社の業務スピードは、何も変わらなかった

07なぜ、使われないのか

現場は、目の前の定型業務で手一杯だから。

📣 セールの段取り 📊 売上の集計 ✅ 施策のチェック 📦 出荷の手配

それを毎日、手作業で
新しいツールを覚える余裕なんて、ない。

08気づいたこと

定型業務がなくならないと、
Claude Codeは、使われない。

必要だったのは、個人がツールを使えることじゃない。
定型業務そのものを、AIで巻き取る"仕組み"だった。

09だからこそ、やったこと

自分がやっていたことを、現場の業務に落とし込んだ

自分のClaude Code個人の武器 OpenClawOSSで仕組み化 現場の業務そのものAIに、やってもらう
10Slackに、11人
ぷらすけ

Slackに、AIの"社員"が11人
名前は、ぷらすけ

名前をつけると、みんな自然に話しかける。
@ぷらすけ これお願い」——それだけで、仕事が始まる。

実例4つ、見てください

「頼んだら、
もう終わっている」。

今まで人が手作業でやっていた"一連の流れ"が、Slackの一言で丸ごと。
4つ、見てください:① データを出す ② 段取りを回す ③ 出荷まで ④ 社長に相談する

その前になぜ、プロみたいに動けるのか

AI社員には、プロの"やり方"が入っている。

👤 プロの頭の中手順・判断・注意点 📝 書き出すスキルを言語化 🐧 ぷらすけに教え込む 誰が頼んでもプロと同じ仕事
事例 ①データ抽出 / リスト作成

これまで:SQLを書ける人しか、作れなかった

「シャンプーを買ってくれた人の、架電リストを作って」。
この一言のために、必要だったのは——

セマンティックレイヤーを参照+ 十数テーブルの構造を理解+ JOINの罠を知る※間違えると新規客が丸ごと消える

だから、その"詳しい人"に頼むしかなかった。頼まれた人は、そのたびに手が止まる。

事例 ①相談しながら、条件を固めて育てる
スレッド# 数値だし
ひでと10:40
@ぷらすけ シャンプー2stepの購入者に、引き上げの架電リスト作って
ぷらすけアプリ10:41
過去の似た案件をベースに作れます。条件を5つ確認👇 ①購入から何日後? ②架電済みは除外? ③さかのぼる範囲は? ④電話番号の重複はこちらで消す? ⑤出す項目は「会員ID・ブランド・最終購入日」でOK?
ひでと10:43
①10〜13日 ②除外して ③今月から ④消して ⑤OK
ぷらすけアプリ10:44
作成しました✅ 対象 約60人/日。氏名・住所は除外して、集計値だけにしています
ひでと10:46
もっと広く狙えない? 上限なしにしてみて
ぷらすけアプリ10:47
条件を広げて再集計しました:購入から15日以上(上限なし)に。対象が 約60人/日 → 約1,700人 に📈 この条件で運用しますか?
ひでと10:48
それでいこう👍
事例 ①ここがすごい

SQLを書けない人でも、
データをもとに、すぐ動ける。

相談するだけで、意思決定に使えるデータが手に入る。
しかも個人情報は返さない設計だから、安心して任せられる。

事例 ②セールの段取り

これまで:セールのたびに、全部を手作業で

やることを洗い出す 担当と期限を決める 毎日、進捗を追う

年に何度もあるセール。そのたびに、この段取りを人がやっていた。

事例 ②一言で、段取りが丸ごと進む
スレッド# 楽天_はぐくみプラス
ひでと3/27
@ぷらすけ 楽天4月セールの準備、進めておいて
ぷらすけアプリ3/27
承知しました✅ プロジェクト『楽天 4月セール』を作成(Notion)
タスクも自動で分解:・商品登録(Aさん/3/31)・広告設定(Bさん/4/3)・バナー作成(Cさん/4/1)
📅 キックオフMTGを火曜10時で会議室を予約、参加者に招待も送りました
— 会議のあと —
ひでと火 11:30
会議おわったよ
ぷらすけアプリ火 11:31
📝 議事録をまとめて、決定事項を各タスクに反映しました
📄 準備シートも作成して、#モール共有 に投稿済みです
— 毎朝 9:00 —
ぷらすけアプリ9:00
@Aさん 『バナー作成』が本日期限です🔔 完了なら私がNotion更新します💪

依頼から、会議設定・議事録・共有・催促まで——一連ぜんぶ、勝手に進む

事例 ②ここがすごい

一言頼むだけで、
段取りが、丸ごと終わっている。

プロジェクト作成、タスク分解、担当割り、会議設定、議事録、共有、毎日の催促。
人がやっていた"段取り"が、まるごとAIに。

事例 ③出荷まわりのマスタ登録

これまで:いくつものシステムに、手入力

新商品や施策が出るたび、担当者が手作業で——
スプレッドシートのマスタ、カートシステム、キャンペーンの金額・施策コード設定。
やり方は人によってバラバラ、登録漏れが出荷ミスに直結。間違えると、社員みんなに手戻り。

事例 ③頼むだけで、全システムに登録
スレッド# 商品コード同梱設定依頼
ひでと14:02
@ぷらすけ 新しい施策の登録おねがい(Notionのリンク)
ぷらすけアプリ14:03
📦 登録内容を準備しました(まだ登録していません
⚠️ 新しい項目があります。全体に影響するので、値を教えてください。勝手には埋めません
この内容で登録して良いですか?(はい / いいえ)
ひでと14:05
◯◯です。承認
ぷらすけアプリ14:05
✅ 登録完了しました。
・スプレッドシートのマスタに書き込み
RPAを起動して、カートシステム(W2)に金額・施策コードを登録
読み戻して、申請どおりか検証済み。24時間以内なら元に戻せます

📊 スプシ・カートシステムに、実際に書き込み

事例 ③その先は、出荷まで繋がる
施策・金額・コードを登録 在庫を引き当て 出荷データに変換 🚚 出荷完了まで

登録から出荷まで、ぜんぶ繋がる。

人が複数のシステムに手入力していた作業を、ぷらすけが丸ごと引き受ける。

事例 ③ここがすごい

出荷に関わる仕事まで、
安心して任せられる。

勝手に埋めず、必ず人が承認してから登録。読み戻して検証まで。
この慎重さがあるから、ミスが事故になる仕事も、AIに渡せる

事例 ④施策の相談

これまで:経験のある人に、聞くしかなかった

「この施策、どう設計したらいい?」
その勘所を持っているのは、社長や、一部のベテランだけ。
でも、その人の時間は、限られている。

事例 ④社長の視点で、相談に乗る
スレッド# 施策相談
ひでと15:20
@ぷらすけ 新商品の企画、こういうコンセプトで考えてる。どう思う?(企画メモ)
ぷらすけアプリ15:22
承知しました。社長がいつも見ている視点も踏まえて、コンセプト・ターゲット・訴求・価格の4点で分析します👇
【コンセプト】"試す→続ける→定着"の流れが明確で、ここは強みになります
【ターゲット】メイン層に加えて、◯◯層も狙えます(過去の類似施策が好調でした)
【訴求軸】初回は「まず試してもらう」、2回目以降は「続ける理由」を前面に
【価格設計】値引きより「特典」で価値を上げる方が、ブランドを守れます
【懸念点】△△の整合だけ、実機での確認をおすすめします
この方向で、施策のたたき台を作りますか?
ひでと15:25
お願いします
ぷらすけアプリ15:26
施策案と配信スケジュールまで、まとめました📄 → [Notion] ご確認ください
事例 ④ここがすごい

一人の経験が、
"組織の環境"になる。

社長の勘所も、Skillに書き出せば資産になる。AIに聞くだけなら、他でもできる。
大事なのは──誰でも・いつでも引き出せる"環境"を、組織に作ること

11他にも、こんな仕事を11人で
general
なんでも窓口・PJ/ナレッジ管理
mall
セール準備 ✔
sql
数値だし ✔
pr-article
記事の薬機法チェック
d2c-saport
社長の経験を継いだ相談役 ✔
escalation
コール拠点からの困りごとを担当へ
backoffice
事務のFAQ
shisaku-check
施策シートの確認
hattyu
発注業務
channel-talk
CSナレッジ育成
fulfill
マスタ登録・出荷 ✔
dev
私の相棒=開発担当

それぞれ担当のSlackチャンネルに常駐。現場は、宛先を選ぶだけ

種明かし

実は、プログラミングは一切していません。

非エンジニアが、11人ぶんの仕組みを作れた。
やったことは、たった一つ——

12どうやって作った?

やったのは、「自分の頭の中」を、
テキストに書き出すだけ。

agents/sql/AGENTS.md
# この社員に教えたルール
・依頼が曖昧なら、勝手に決めず必ず確認する
・過去の似た案件があれば、再利用する
氏名・メール・住所は返さない(集計値だけ)
・5件未満は個人が特定されるので返さない
許可メンバー以外の依頼は実行しない
・迷ったら、集計する・人に聞く

普段Claude Codeに教えていたことを、そのまま書き写しただけ。

13仕組み — OpenClaw

OpenClaw というOSSで、1チャンネル=1社員

openclaw.json
設定=雇用契約書
・使えるAIモデル
・ツールの権限
・どのチャンネルに配属するか
// 24チャンネルに12体を配線
agents/<id>/
Markdown=人格と手順
・AGENTS.md(仕事のやり方)
・SOUL.md(人格・口調)
・skills/(技能)・memory/(記憶)
# さっきの書き出しは、ここに入る
14仕組み — 動かしている場所

サーバは、オフィスのMac mini 1台

💻 手元
SSHで接続
git push
Mac mini の中(Docker)
各社員=隔離コンテナ
📄 Notion / スプシ / BigQuery
🛒 W2カート(RPA経由)/ GitHub
実際の業務システム

設定を git push すると、GitHub Actions(self-hosted runner)が自動でMac miniにデプロイ。

Docker Composeで12体を個別コンテナに / SSH・Tailscaleで接続 / 主力Sonnet・不調時はOpus/Geminiへ自動フォールバック

仕組み — 自分で育つ

人の反応を見て、AIが自分で成長する

👀 観測😊😞を毎回検知 📝 記録日次メモリに反応 📚 教訓化週次でlessons化 🔧 自己改修PR→レビュー→反映

「ありがとう / 違う」を毎回シグナルに。不満は教訓に変えて、次から直す

仕組み — 暴走させない

自分のコードを直せる。でも、暴走はさせない

6
発動は6条件すべて充足
本人ID一致・bot拒否・添付拒否…どれか欠けたら動かない。
→ 勝手に発動「できない」(fail-closed)
直せる範囲を限定
自分の担当ファイルだけ。共通ルール・openclaw.json・CIは対象外。
→ 他人の設定は書き換え「できない」
🚦
暴走防止ガード
1PR≤3ファイル・200行、24hに3PRまで。超えたら止まる。
→ 大量改変が「できない」
🔒
自動マージは禁止
人がSlackで「マージして」+2段階確認して、初めて反映。
→ AIが勝手に本反映「できない」

「自分で直せる」×「勝手に変えない」を、約束ではなく"構造"で両立

15ひとことで言うと

新しいツールを、覚えてもらうんじゃない。

業務そのものを、
AIを組み込んだ"仕組み"に。

いつもの業務フローに、AIを埋め込む。それが、うちのやり方でした。

16ここで、当然の疑問

AIに、会社のデータを触らせて——
暴走しないの?

非エンジニアが作るからこそ、ここは一番こだわりました。

17安全の方針

AIに「しないでね」とお願いするのは、約束。約束は、破られます

「やらない約束」ではなく、
「やれない状態」を作る。

18安全 — 4つの「やれない」

AIを信じる代わりに、環境を信じる

rm
外に出る道具を、消した
コンテナから curl / npm / pip を削除。Dockerは読み取り専用。
→ そもそも勝手な外部通信が「できない」
書き込みは、承認しないと通らない
準備→人が承認→登録→読み戻し検証。GitHubはPR作成まで。
→ マージ(本反映)のボタンは押せない
Σ
個人情報は、集計値しか返せない
氏名・住所は出さない。5件未満の絞り込みは返さない。
→ 顧客名簿を出力させることが「できない」
1
権限を持つのは、私ひとり
管理者は1人。読みに行った先に変な指示があっても——
→ うちのルールを上書きさせない

「約束」ではなく「構造」で守る。それが、非エンジニアなりの答えでした。

19目指している未来

人が意思決定するだけで、
裏側で、仕事が全部終わっている。

MTGで「これ売ろう」と決める 裏でプロジェクトが自動で進行 🚚 出荷まで、終わっている

人は「決める」ことに集中する。あとは、AI社員たちが動く。

20費用(ざっくり)

11人の常駐で、

約5万円
🖥️ サーバ=Mac mini 1台☁️ クラウド代=¥0⚡ API従量課金だけ・基本Sonnetで完結

※仮の概算。1人あたり月5千円ほど。頻度設計は、コスト設計

21まとめ — 振り返ると

勉強会でツールを配っても、業務は変わらなかった。
でも、業務そのものを、AIを組み込んだ"仕組み"にしたら、現場がラクになった。

気づいたのは、ツールの配布じゃなく
業務フローの、作り直しだった。

22まとめ — 何が違ったか
ツールを配って「活用してね」
現場は忙しい。個人が使えても、会社の業務は変わらない
いつも人に頼んでいた"会話"に、AIを組み込む
現場は今まで通り話しかけるだけ。覚えることはゼロ、ツール名すら知らなくていい
23そして

単純業務はAIへ、
人は意思決定へ。

単純な業務からAIで仕組み化して、
会社の中で「意思決定にあてられる人と時間」を増やしていく。

24結論

手順を教えて、権限を渡して、できることから少しずつ任せる。

これって——
新しい人に、仕事を引き継ぐのと同じでした。

新人に仕事を教えるように、AIを育てる。それが、3ヶ月半の結論です。

25最後に

Claude Codeも、この先のどんなAIも、もっと便利になる。

でも本当に大事なのは、
会社の運用を、作り直せること。

便利なツールを"持っている"だけでは、会社は変わらない。
あなたの会社の「手作業の定型業務」、1つ、AIに組み込んでみませんか。

AAPPENDIX — 数字でみる11人
2026.3.25
稼働開始
24 ch
Slackチャンネル配属
11+1
業務AI社員+相棒dev
2社
plusk+esimaru 並走
136件
CSナレッジFAQ
18項目
施策チェック自動判定
443
コミット(ほぼClaude作)
¥0
クラウド利用料